稀代の詐欺師、誕生か。それとも...? 不調のメルセデス
メルセデスが不調なんだって。へぇ〜。
ハミルトン曰く、「レッドブルやフェラーリとの差はあまりにも大きい」——。またまた、ご冗談を。
開幕戦に先立って行われた3日間のバーレーンテストでは各車とも、新規定マシン特有の直線走行時にマシンが何度も浮き沈みする「ポーポシング」と呼ばれる動きが見られた。メルセデスの動きが特に酷かったのは確かだ。
三味線を弾いているのでは? との記者の問いに、ハミルトンは「あんな見苦しい走りをしてまで、自分たちの力量を隠そうとするわけない」そうだ。
諸君。メルセデスとハミルトンの弱音にダマされてはならない。
2014年にハイブリッドのパワーユニット規定が導入されて以降の彼らの嘘八百、舌先三寸を思い出して欲しい。開幕前テストが不調で、メルセデス関係者が「今年はフェラーリが上」「優勝争いは厳しい」とのたまうことがあったとしても、開幕戦で圧倒的な予選タイムを叩き出して優勝し、シーズンでも独走でチャンピオンを決めたことが何度もあったではないか。
そしてハミルトンは「今日の優勝は驚いたよ。金曜日のフリー走行では直線もコーナーでもまったくダメだったのに、メカニックが24時間でマシンを仕上げてくれたんだ。彼らには感謝だね」と、白々しい妄言をほざくのである。
チーム内で激しく争っていたロズベルグが16年末に引退し、なんの脅威もないボッタスがチームメイトとなって気兼ねなく他チームに三味線を奏でられるようになってからは、ますますその傾向が強い。
もっとも20年のように、開幕前テストの段階でメルセデスが圧倒的に速く、DASと呼ばれる新技術まで隠し持っていたことが判明し、他チームの優勝は絶望的と言わざるを得ない状況よりははるかにマシではあるが。開幕戦(コロナにより期日は遅れたが)はメルセデスの強さの確認作業に過ぎなかった。
初日フリー走行ではラッセル4位、ハミルトン9位。ハミルトンは首位フェルスタッペンに1.1秒差。
いやいや、まだだ。予選が終わるまでは、あるいは決勝が終わっても信用できないかもしれない。
なお、今年のメルセデスのマシンカラーは結構好き。シルバーカラー復活に加え、リアウィングの「PETRONAS」のロゴが去年までの白抜きから黒字になったことで、ケミカルグリーンが引き立つようになった。シルバーに青緑は案外引き立つ。この写真を載せたいがために文章を書いたが、結構長くなってしまった。
ただ、今年のカラーリング大賞はなんといっても、フィリップモリスのスポンサー撤退によって去年までの「マールボロレッド」といえる明るい赤から96年以来の深い真紅が復活したフェラーリと、去年より明るめの緑になったアストンマーチンが1-2なんだろうなぁ。