F1五輪観戦記

F1を中心に、五輪なども取り上げるスポーツ観戦記です

オリンピック

東京五輪で感じた「アスリートの言葉」の重み

東京2020マスコットのミライトワ(左)とソメイティ 2021年7月23日から8月8日まで開催された「東京2020オリンピック」から1年が過ぎた。大会後1年をきっかけに何か記事を書こうかとも思ったが、手付かずになってしまった。今回、筆を取ったのはNHKで放送され…

4回転半にこだわる羽生結弦、プロ転向後も高みを目指す

プロ転向を表明した羽生結弦 フィギュアスケートで五輪連覇などの実績を残した羽生結弦が7月19日、競技生活から退き、アイスショーを中心とするプロ活動へ転向すると表明した。北京五輪で成功しなかった4回転半ジャンプ(クワッドアクセル)への挑戦は今後も…

スポーツ界のロシア外しに直面し、不憫な選手たち

ロシア国旗 ロシアの各競技団体が、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に相次いで提訴している。ウクライナ侵攻に対する措置として、各国際競技団体がロシアの選手を認めない措置をとっており、それを不服としたものだ。 提訴したのはロシアのサッカー、スケート、バ…

【不定期更新】ロシアのウクライナ侵攻とスポーツ界の動き(4/7更新)

ロシアのウクライナ侵攻と、スポーツ界、経済界の動きについての個人的備忘録です 4月7日(木) 米、ロシアに追加制裁 ロシア銀行最大手のズベルバンク、4位アルファバンクの資産凍結、米企業のロシアへの新規投資停止など 4月6日(水) ロシア軍、ウクライ…

シェルバコワ、競技生活停止を示唆・国際大会からのロシア除外の影響も

北京五輪で金メダルを獲得したアンナ・シェルバコワ ロシアのウクライナ侵攻が、同国の国際的スポーツ選手の進退にも影響を与える可能性が出始めた。 同国のフィギュアスケート国内大会、「チャンネル・ワン」杯に出場した北京五輪金メダリストのアンナ・シ…

挑戦の意義を示したパラリンピックの閉幕、そして「平和の祭典」の終演

北京2022のモニュメント 北京パラリンピックの閉会式が始まった。(3月13日 21:00) ロシア軍のウクライナ侵攻により、RPC(ロシアパラリンピック委員会)とベラルーシの参加が前日になって不認可となる異例の事態で幕を開けたパラリンピック。本日をもって…

内村航平引退イベント——「キング」が日本体操界に残した贈り物

参加選手らと記念撮影する内村航平 体操界のキング・内村航平の引退試合イベント「KOHEI UCHIMURA THE FINAL」を3月12日に観戦した。 怪我だらけの体に鞭を打って個人総合の6種目すべてをこなし、最後の鉄棒ではH難度のブレトシュナイダーなどの技を次々と決…

平和への訴えで始まったパラリンピック

IPCのパーソンズ会長 北京パラリンピックが開幕した。 私は前日に接種した新型コロナワクチン(3回目)の強い副反応にうなされ、ほとんど開会式の様子を見ていない(午前に39.4℃まで発熱し、夜になっても38℃を割らなかった)。 しかし、日本時間午後10時前…

高梨沙羅選手、ジャンプW杯復活優勝!

ワールドカップ個人第14戦で優勝した高梨沙羅 少なくとも今季の復帰は無理。下手したら引退も——、と思っていたが、高梨選手は強かった。 北京五輪の混合団体の1本目で失格が決まったのち、涙と精神的ショックを瞬間的にこらえて、2本目で98.5メートルを飛ん…

スポーツ選手に「平和と自由」の表現の場を与えてほしい

ロシアのウクライナ侵攻により戦闘が続いている (この項、生煮えのまま公開しました。考え方の変更とともに加筆修正予定) またしてもスポーツが政治に巻き込まれた。大変残念なことだ。 2月24日にロシア軍がウクライナへ侵攻を開始。世界中でのロシアに対…

羽生結弦の4回転アクセル練習

羽生選手の練習の様子 Instagramに羽生結弦選手の4回転アクセルの練習風景の動画が投稿されている。ジャンプの練習にこんな器具を使うことを初めて知った。 ハーネスの補助があるとはいえ4回転半ジャンプが決まっている。スピンと着地のなんと美しいことか。…

北京五輪の閉会式——東京2020と北京2022を振り返って

北京五輪の閉会式 北京オリンピックが終わる。 開会式ではウイグル人の選手が聖火ランナーの最終走者を務め、「やりやがった! ウイグル問題を取り繕う政治アピールだ!」とも思った。 一方、閉会式はLEDや床面の映像による演出が華を添えるものの、全体的に…

フィギュアスケートエキシビション、華やかさの陰に儚さも

女子シングル金メダルのシェルバコワ 16日間(競技期間としては18日間)の北京五輪がもうすぐ終わる。 私としては朝10時からのカーリング女子決勝、日本対イギリス戦がクライマックスだった。普段は絶対目が覚めない日曜の朝10時。しかも前日は出社のうえに…

クロスカントリーの「レジェンド」石田正子の激走

クロスカントリーの大ベテラン、石田正子 今回の五輪で、案外観戦する機会が多かったのはクロスカントリースキーだった。ただしクロスカントリー単体だけではなく、バイアスロンやノルディック複合の後半クロスカントリーも含むのだが。 大陸東側の北京は気…

ようやくじっくり観戦できた、そり競技——ボブスレー、リュージュ、スケルトン

今回の五輪で、そり競技のテレビ中継は少なかった。リュージュ、スケルトンの放送はなく(ネットでは見られる)、日程の終盤でボブスレーが放送された。 ボブスレー4人乗り男子で優勝したドイツ ドイツが圧倒的に強かった男子ボブスレー ボブスレーの4人乗…

経験の差が出た日本とイギリス——カーリング女子決勝戦

銀メダルを獲得したカーリング日本代表、ロコ・ソラーレ 経験の差が出た。そんな決勝戦だった。 日本のロコ・ソラーレは氷の滑り方、曲がり方が読みがわずかに狂う場面が目立つ一方、イギリスはその隙を一切見逃さなかった。日本チームは前回五輪の銅メダリ…

どうしちゃったの?スイス!?——カーリング女子3位決定戦

途中から試合を見ていたが、まさかこんな感想になると思わなかった。 スイス対スウェーデンの3位決定戦。リーグ戦で8勝1敗で首位だったのはスイスだが、そのスイスに唯一土を付けたのはスウェーデンで、これが決勝戦の組み合わせでもおかしくなかった。 …

高木菜那転倒 スケート女子マススタート予選

ぐわぁ、またも。 15人の枠をかけた予選レース第2組で、1位でのゴールが見えたなかでの転倒。あの最終コーナーには悪魔でも棲んでいるのか。 もともとマススタートはアクシデントが付き物だし、これが個人種目で、団体戦のような責任を背負い込む必要がない…

「いつものロコ・ソラーレ」が決勝進出!——カーリング女子準決勝、日本vsスイス

強敵スイスを破って決勝進出を決めたロコ・ソラーレ 試合前、「いつものロコ・ソラーレが帰ってきた!」と思った。 試合前の選手紹介のとき、いつものように陽気に手を振る彼女たちの姿があった。前日の「ジャイアンにボコボコに殴られたのび太のような泣き…

ロコ・ソラーレ、スイスを破り決勝進出! カーリング女子

やった~!ロコ・ソラーレ、決勝進出おめでとう!!!

日本、一挙4点! カーリング女子準決勝

やった!第5エンドで日本がスイスから一挙4点! 昨日の予選リーグ最終戦の第8エンドでスイスのペーツに決められた3点のミラクルショットを見事にやり返した!!!

誰も幸せにならなかったロシア女子フィギュア3人娘

ワリエワを詰問するコーチのドゥトベリーゼ氏 女子フィギュアスケートのロシア(ROC)チームの舞台裏を知って驚いた。 ジャンプで何度もミスし、精神が壊れかかった状態で最終滑走の演技を終えたワリエワを待ち受けていたのは、コーチからの慰めではなく叱責…

壊された操り人形のように——フィギュアスケート女子、ワリエワ

最終滑走で演技を終えたワリエワと、コーチのドゥトベリーゼ氏(左) なんて悲しい4分間だろう——。フィギュアスケート女子フリープログラムの最終滑走者、カミラ・ワリエワの演技だ。 赤い手袋が印象的な衣装と裏腹に、動きが硬いことはすぐに分かった。冒頭…

ロシア選手の美しくも儚い4回転ジャンプ——銀トゥルソワと金シェルバコワ

女子フィギュアスケートで金メダルを獲得したシェルバコワ 『本当の順位』が決まるのは競技後のドーピング検査が終わってから——。そんな先入観を抱きながらの観戦となったが、ロシア(ROC:ロシアオリンピック委員会)選手の4回転ジャンプには度肝を抜かれた…

団体銅メダル!——ノルディック複合

団体はメダルは厳しいだろうなぁ。 と思っていたら、団体でも日本が銅メダル! アンカーのオーストリア vs 日本 vs ドイツの駆け引きは面白かった! 最後、ノーマルヒルでもまくったドイツのガイガーが有利かと思ったけど、山本選手はオーストリアを前に出し…

ロコ・ソラーレ、ベスト4に!(書き直し)

スイス戦は完敗だった。 ただ、技術よりもメンタルの差で負けた感がある。序盤は拮抗したが、エンドが進むにつれて藤澤選手のショットが決まらなくなり、ガチガチになったのが伝わってきた。 その心情が全員に伝わり、滑り方や曲がり方の読み違いが相次いだ…

ロコ・ソラーレに奇跡!

まさに奇跡が起きた。ジグソーパズルのピースをはめるような予選リーグの結果になるとは。 あれだけ日本を完膚なきまでに叩き潰した韓国が負けるとは。予選リーグは過酷だ。 日本の決勝トーナメントの初戦は今日と同じくスイス戦になる。 今日は技術よりも、…

ロコ・ソラーレ、スイスに完敗!——カーリング女子

カーリング女子予選リーグ最終戦、日本対スイス。 残念ながら、「完敗」と言っていい内容だろう。 ショットの精度は序盤は拮抗していた。日本のショットも予想より曲がったりしたが、相手のフォース、アリーナ・ペイツもドローショットが決して決まったわけ…

ロコ・ソラーレ勝利!5勝3敗にーーカーリング女子アメリカ戦

ロコ・ソラーレ勝利!これで自力での予選リーグ突破が見えてきた! 今回の勝負は互いに4勝同士で迎えたが、米国は4勝4敗で日本戦に負けると予選リーグ敗退が決まる。日本は4勝3敗で米国に負けても予選通過の可能性は残るが、最終戦の相手が強敵スイスである…

女子カーリング日本-アメリカ戦を前に

ここまでの予選リーグ、絵に描いたような激戦だ。 イギリスと中国の対日本戦の試合を見ていると、なんでイギリスが中国に4-8で負けたのか理解できないくらいなのだが。 4勝3敗のカナダが残りの中国、デンマーク戦で連敗するとは考えづらく、4勝4敗のイギ…