F1五輪観戦記

F1を中心に、五輪なども取り上げるスポーツ観戦記です

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

鈴鹿タイトル決定マジック「15」に。手が付けられないフェルスタッペン——ベルギーGP

ベルギーGPでの表彰台。左から2位ペレス、勝者のフェルスタッペン、3位サインツ、右端はHRC(ホンダ・レーシング)の吉野誠氏 フェルスタッペンが15番スタートからの14台抜きで圧勝した。予選の圧倒的速さ——それも、Q1からQ3でソフトタイヤ2セットしか使わ…

もうひとつの「シューマッハの偉大さ」——2世代下と渡り合ったメルセデス時代

メルセデス時代のシューマッハ 2020年にF1が70周年を迎えた際に、私は「70年間の最強ドライバー」にミハエル・シューマッハを挙げた。7回のタイトル、通算91勝の成績はもちろん、フェラーリを立て直した功績は誰にもまねできないからだ。 しかし、私はシュー…

東京五輪で感じた「アスリートの言葉」の重み

東京2020マスコットのミライトワ(左)とソメイティ 2021年7月23日から8月8日まで開催された「東京2020オリンピック」から1年が過ぎた。大会後1年をきっかけに何か記事を書こうかとも思ったが、手付かずになってしまった。今回、筆を取ったのはNHKで放送され…

レース戦略で勝負する気概がないフェラーリ

話し込むフェラーリのビノット代表(右)と、サインツ(中)、ルクレール 2022年シーズン前半戦で作戦ミスによる取りこぼしが目立ったフェラーリ。『F1ラップタイム研究室』の前半戦レビューでは、「数字の本質的な読み方を理解しておらず、『レース屋』『勝…

F1チームのドライバー管理とリーダーシップ

チームがドライバーに求めるリーダーシップと、ドライバー管理の相関関係 (本記事は「ドライバーを自由にさせるが、脇が甘いエンストンのチーム」の続編です) アロンソ移籍とピアストリの契約問題を受けたアルピーヌの混乱を分析するにあたり、リーダーシ…

ドライバーを自由にさせるが、脇が甘いエンストンのチーム

アルピーヌを駆るアロンソ アロンソのアストンマーチン移籍の記事で、私は「トールマンの流れを汲み、エンストンに拠点を置くアルピーヌは、個性の強いドライバーがいてこそ輝くチーム」と書いた。 しかしながら、ピアストリの来季契約拒否に至る混乱を見て…

アルピーヌに激震、ピアストリが来季の搭乗拒否

現在アルピーヌのサードドライバーを務めるピアストリ アルピーヌF1チームに激震が続いている。8月1日にアロンソがアルピーヌ離脱とアストンマーチン移籍を発表。チームはその2日後、アロンソの後任として育成ドライバーのピアストリ起用を発表するが、ピア…

ライバルが失笑したフェラーリのハードタイヤ装着——ハンガリーGP

ハードタイヤに苦しむルクレール(手前)を追い立てるフェルスタッペン ハンガリーGP決勝でのルクレールのハードタイヤ装着による自滅について、あれこれタイム分析を書こうかと思ったが、下のたった5秒の映像がすべてを表していると感じたため、書きかけの…

アロンソ、アストンマーチン移籍!

アロンソ移籍を伝えるF1公式Twitter ベッテルの引退発表からわずか4日後の8月1日、アロンソの来季アストンマーチン移籍が発表された。契約は複数年だという。ベッテル引退にも驚いたが、たった4日の移籍劇にはさらに驚いた。 ベッテル引退発表後の先週末…

王者の貫禄と、跳ね馬の自滅と、銀の矢の復活と——ハンガリーGP決勝

ハンガリーGPで優勝したフェルスタッペン あるいは、夏休み前の「チェックメイト」の瞬間だったかもしれない。ハンガリーGPでフェルスタッペンが今季8勝目を挙げて通算ポイントを258点に伸ばし、2位ルクレールへのリードを80点に広げた。3勝分でも足らな…